![]() |
![]() |
2025/03/09 ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金 | ||
![]() |
![]() |
![]() |
最初から凄かったです。入り口がエジプトの風景の画像でした。 そして、その中に入ると、映像が流れます。ファラオ(王様)とは何かに ついての解説、ラムセス大王ことラムセス2世について、戦争、建築、治世 などのラムセス2世の事績についての解説がありました。 そこからさらに中に入ると、壁が羊頭のアメン神のスフィンクスが並んでいる カルナック神殿のスフィンクス参道を再現した画像で、その奥に、 ラムセス2世の巨像の頭部が展示されていました。凄く大きくて、立派で 凛々しい表情です。後ろのラムセス2世の名前が書かれたカルトゥーシュが またこの巨像を引き立ててますね。右側が誕生名の「ラムセス・メリアメン」、 左側が即位名の「ウセルマアトラー・セテプエンラー」ですね。 ラムセス2世の名が刻まれたオベリスクの上部は、文字がうっすらと分かる 感じですが、上にカルトゥーシュがありますね。そして、四方向から見れる ようになっていますね。不思議な雰囲気があります。 ツタンカーメンとその後継者アイの名が残された二輪戦車を装飾していた 残存する唯一の金箔片は、金箔と言うか色は茶色な感じで銅みたいと言うか…。 絵は見にくいですが、うっすらとありますかね。 二輪戦車に乗ったラムセス4世を描いたオストラコンは、絵が鮮明で、 ラムセス4世の王様としての勇敢な姿が描かれていますね。 アジア人、ヌビア人、ヒッタイト人(?)の捕虜を描いたタイルは、 描かれている当時の人々の民族衣装が不思議な感じがします。 雄羊の頭を配した器を捧げるスフィンクスとしてのラムセス2世像は、 これはもう大きさが圧巻でした。凄い存在感です。表情は穏やかで、 雄羊の頭の器を持って捧げ物をしているポーズがまた良いです。 雄羊の頭ということは、アメン・ラー神ですかね。 イアフメス1世の碑文が刻まれたヘス水差しや奉納杯、打ち出し加工された 銀製壺は、水差しは金、奉納杯と壺は銀に輝いていて奇麗です。 石碑は、絵が奇麗です。ラムセス2世の跪拝像(きはいぞう)は、描写が 細かくて、礼拝している姿が良いですね。黒花崗岩製の鎹(かすがい)は、 ヒエログリフが奇麗です。カルトゥーシュ内の文字は、セティ1世の即位名 「メンマアトラー」ですね。 テーベの神々の記章を持つ宰相パセルの方形座像は、これは、エジプトの 彫像でよく見る独特の形の彫像ですね。なんかこの形は好きです。 あと、アブシンベル神殿の模型は、細かくて本当に奇麗で圧巻です。 プタハ神の像を手にしたカエムワセト像は、なんか不思議な表情で捧げ物を しているのが良いですね。カエムワセトは、ラムセス2世の第4王子で、 「古記念物の調査及び修復活動」を行った人物で、「世界最古のエジプト 考古学者」とも呼ばれています。 若き日のラムセスは、立派な王の姿といった感じでカッコイイです。 王妃トゥヤ像は、大きくて奇麗です。表情は穏やかな感じですね。 王妃トゥヤは、ラムセス2世の母親で、父親のセティ1世の妻ですね。 敵を成敗するラムセス2世は、本で見たことありますね。この敵国の人を 打ち据えるレリーフは、古代エジプトではよく描かれる様式ですね。 ファイアンス製のタイルは、水色をバックに白で絵が描かれており、 綺麗でした。アジア人が描かれていますね。彩色されたセンネフェルの葬祭用 亜麻布は、シンプルだけど奇麗です。オストラコンもたくさん展示されていて シンプルな感じの物が多かったです。まあオストラコンはそんなものですかね。 ラムセス2世のカルトゥーシュが刻まれた壺は、白くてカルトゥーシュが 素朴に刻まれている感じですね。あと、女性の装飾品やファラオの装飾品も 展示されていて、どれも奇麗でした。 アメンエムオペの棺から出土した金箔が施された木製のマスクは、第21王朝の アメンエムオペト王の2つめの葬儀マスクだったのですね。 アメンエムオペト王のマスクと言えば、「黄金のファラオと大ピラミッド展」 で展示されたマスクが有名ですが、表情が少々不安げな感じがします。 奇麗ですが、なんか第21王朝らしい作風ではありますかね。 センウセレト2世の王冠に使われていたウラエウスは、小さいけど、 これがかつては王冠に付いていたのだなと思ったり。 王のスフィンクスおそらくアクエンアテンは、なんか顔が独特な感じでした。 ジェフティホテプ2世のレリーフは、なんか不思議なレリーフです。 異民族が蓮の花を持っているように見えるのですが…。 ネコのミイラのための棺は、ネコの形をした棺でそれが奇麗で可愛いです。 このような形の棺は、「ブルックリン博物館所蔵 古代エジプト」でも 似たような棺が展示されていましたね。あと、ワニのミイラを納めるための 木製の棺もあり、こんなのもあるんだと思ったりしました。トキの彫像は、 赤茶色で写実的な感じがまた奇麗でした。あと、動物のミイラもたくさん 展示されていました。 ウェンジェバエンジェドの黄金の葬祭用マスクは、顔立ちが整っていて、 さらに黄金に輝いていて奇麗です。第21王朝の将軍ということで。 あと、「タニス」という都市について書かれていました。タニスは、 第21王朝、第22王朝においての政治的中心地となる都市ですが、 第21王朝のプスセンネス1世がペル・ラムセスという都市から石材を運び、 出して都市を建設したと書かれていました。このあたりは、テレビで 放送されていたなと思いながら見ていました。 タカの頭部を持つシェションク2世の棺の蓋は、これは以前に写真で 見たことがあり、今回はこれを生で見るのが楽しみの一つでした。 タカの頭部が本当に奇麗で、銀で輝いていて本当に奇麗ですし、圧巻です。 シェションク2世の銀製のカノポス壺も銀の輝きで奇麗でした。 タカの頭を配したシェションク2世のカルトナージュ内棺箱と蓋は、 これは「ファラオ歴代誌」という本で見たことがあります。 あの当時はシェションク1世の棺と言われてましたかね。 タカの頭部は穏やかな表情ですが、装飾が細かくて奇麗でこれも圧巻でした。 これも生で見ることができたのは嬉しいです。 プスセンネス1世のために再利用されたメルエンプタハの石棺の蓋は、 本当に奇麗で素晴らしいです。蓋の裏側に女神ヌトが描かれていますが、 なんか表情が不思議な感じでした。まあ、再利用は第3中間期ではよく ありますよね。 花崗閃緑岩製のメルエンプタハの彫像頭部は、これも「ファラオ歴代誌」で 見たことがあり、これも生で見ることができたのは本当に嬉しかったです。 彫像は、凛々しくてカッコイイです。肩のカルトゥーシュも良いです。 右肩が誕生名の「メルエンプタハ・ヘテプヘルマアト」で、左肩が即位名の 「バエンラー・メリネチェル」ですね。そして、メルエンプタハですが、 ラムセス2世の第13王子で、ラムセス2世の後継者となったファラオです。 アメン大司祭ピネジェム2世のブレスレットは、黄金で奇麗ですが、なんか 鍵みたいとか思ってしまったり。ピネジェム2世は、第21王朝と並立した アメン神官国家のファラオですね。ピネジェム2世の妻ネシコンス王女の 杉製外棺の蓋は、これもなんか見たことあるような気がします。もちろん 生では初めてですが。装飾が本当に奇麗で素晴らしいです。 そして今回の目玉のラムセス2世の棺ですが、レバノン杉で作られた棺で、 カルトゥーシュやヒエログリフが奇麗でした。表情は凛々しいです。 そして、ヒエログリフでラムセス2世のミイラがたどった道のりが説明されて います。 ラムセス2世のミイラは、まずはセティ1世の安全な墓に運ばれ、80年間 そこで過ごしました。次に、イアフメス=インハピ王女の墓に移され、 40年以上の年月が流れます。最後に祭司は、他の30人の王族のミイラと共に デイル=エル=バハリの王家のミイラの隠し場所(カシェ)に安置しました。 ラムセス2世の棺とミイラは、3000年もの間、そこに隠されたままでした。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
あと、映像でラムセス2世のミイラ、30歳頃と80歳頃のラムセス2世の顔の 復元CG、ラムセス2世のミイラを運んだ棺について放映していました。 昔の人物のCGでの復元は、色々な人物でされていますね。ツタンカーメンや 中国・前漢の武帝などですね。30歳頃のラムセス2世の顔は、整った顔で 綺麗、イケメンだと思います。80歳頃のラムセス2世の顔は、だいぶ爺さんに なってますが、それでも奇麗な顔立ちだと思います。 最後に展示されていた、ラムセス2世の巨像の上部は、大きくて凛々しい姿が 奇麗でした。 今回の展覧会ですが、「エジプト政府公認の展覧会。古代エジプト展として 最大級の展覧会」というだけあって、濃密で素晴らしい展示物の数々で 見ごたえがあって、圧巻でした。特に、シェションク2世の棺や メルエンプタハの彫像など、本や写真で見た物が実際に見ることができたのが 嬉しかったですし、プスセンネス1世が再利用した棺やスフィンクスと してのラムセス2世像、ラムセス2世の跪拝像、ネシコンス王女の棺、 目玉となったラムセス2世の棺あたりが本当に素晴らしくて良かったです。 今回は、古代エジプトが好きな方、特にラムセス2世や中王国時代・第12王朝、 第3中間期・第21王朝、アメン神官国家、第22王朝が好きな方にはおすすめ です。チケットの料金は、通常の展覧会の2倍ぐらいの値段ですが、 それだけの料金を払って見に行くだけの価値は充分にあると思います。 と言うか、この長い文章を最後まで読んで下さった方々、 本当にありがとうございます。 ACN ラムセス大王展 VR体験 こちら |
||
write:2025/03/09 | rewrite:- | update:2025/03/11 |