2025/01/26 ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト
ブルックリン博物館は、1895年に設立され、ニューヨークでは
メトロポリタン美術館に次ぐ2番目に大きい博物館です。

オープニングとして、エジプト考古学者の河江肖剰(かわえ・ゆきのり)さん
による解説の映像が放映されていました。

鳥の形をした大型パレットは、シンプルですが、上方に鳥の頭の形が付いて
いるのが印象的でした。動物文の壺は、背景は薄い茶色で動物は濃い茶色で
描かれていて可愛いです。

貴族の男性のレリーフは、まさにチラシ(写真上中)に載っていた展示物ですね。
人物の表情は穏やかな感じですね。細かくて綺麗です。
ヒエログリフが書かれたレリーフの一部は、ヒエログリフが大きく
書かれていて奇麗です。

書記アメンヘテプ(ネブイリの息子)は、書記の像は、手に広げた書物を
持っている所はまさに典型的な書記の像ですね。腹がたるんで描かれている所
もですが。最初は「ハプの子アメンヘテプ」かと思いましたが、
「ネブイリの息子」とあり、アメンヘテプ2世の頃の書記でしたので
違いましたね。書記と高官を務めた人物のレリーフは、奇麗でした。

下絵が描かれたオストラコンは、フクロウが描かれてますかね?なんか
可愛いです。アメンエムハト3世の円筒印章は、小さいですが、印章って
この頃から使われていたのですね。ニカーラーとその家族の像は、
第5王朝後期の穀物倉の監督官のニカーラーの像で、ニカーラーは凛々しく、
妻と子供が仲良くやっている感じですね。奇麗です。

被葬者の寝台を整える召使いのレリーフは、少々見辛くなっているかも。
供物台のレリーフは、供えられている食べ物がたくさん描かれていますね。

葬送用のゲーム盤と駒は、セネトよりマス目が少ないので、それを模した物
のようですね。ベス神をかたどった壺は、可愛いというか、不思議というか。
そんな所がベス神の良い所なのですがね。ファイアンス製のパタイコス神像は、
小さいですが、ファイアンスの青白い色がまた奇麗です。

青色彩文壺は、本当に奇麗でした。特に薄い青色が奇麗でした。
水鳥を狩る人のレリーフは、人が生き生きと描かれていますね。
奉納場面を詳細に描いたレリーフは、断片なのが残念です。

穀物を挽く書記セネヌは、写実的な像ですが、書記ってこんなこともやるんだ
と思ったり。王宮の調理場のレリーフは、調理している様子が生き生きと
描かれていて奇麗です。

女性の祖先胸像は、白くて奇麗です。上流階級の女性の小像は、奇麗でした。
女性と供物を描いた墓の壁画は、色鮮やかで奇麗です。鏡は、古代エジプトは
このような鏡を使っていそうな感じがしました。

出産の神タウェレトの護符は、安産祈願に使われていたのですかね。奇麗です。
カエルの護符は、カエルは朝一番に鳴き声が聞こえるので、太陽の毎日の再生
と結びつけられ、守護の力があり、おろらく豊穣の神ヘケトを表していると
いうことですが、カエルもこのような形で崇拝されていたのだなと驚きました。
小さくて可愛いです。

あと、パネルでピラミッド研究のいま、三大ピラミッドの解説、
ピラミッドタウン、ミューオンを使ってのピラミッドをスキャンして
未知の空間があることを発見したこと、ギザの3D調査映像について書かれて
いました。

それから、河江肖剰さんの7つ道具の展示もありました。これについては、
2023年に埼玉県所沢市で開催されていた「古代エジプトの教科書」でも
展示されていましたね。

王の頭部は、クフ王の像ですが、クフ王の像は今回展示されている物と
ドイツとスペインにある数センチの像ぐらいで少ないです。

クフ王の名前が彫られた指輪は、小さいですが、金で輝いていて奇麗です。
イムヘテプの小像は、凛々しい感じですね。

穀物倉の監督官イルカープタハの坐像は、白くて奇麗ですが、監督官らしく
凛々しく堂々としている感じがしました。高官メチェチィの像は、
第6王朝初代の王のテティ王に仕えた好感ですが、黒い肌が奇麗でした。
この人は、本当に黒い肌ではないと思いますがね。

石製の弾精神の小像は、暗い色ですが奇麗です。王像の上半部は、第5王朝の
ニウセルラー王と推測されるということで。

ひざまずくペピ1世の小像は、これは「ファラオ歴代誌」に写真が載って
いましたね。細かくて奇麗でした。なんか第26王朝のネコ2世の像と
少々似ている感じがしました。

王子の方形彫像は、第22王朝のオソルコン2世とカラマ王妃の息子と
いうことで。前にオシリス神がいますね。少々粗い造りかも。

奉納石碑は、第22王朝のシェションク3世の治世22年のものということで。
粗いけど雰囲気が良いですね。文字はヒエラティックですかね?

新王国時代の神殿の復元模型(写真下左)は、白い神殿に茶色の扉で左右に
神像とスフィンクス、供物を捧げるセティ1世の像があるのですが、
綺麗で凄かったです。圧巻でした。この神殿は第19王朝のものということで。

シェションク王のスフィンクスは小さくて可愛かったです。
シェションク何世のものなのかは分かっていないようですね。

ハヤブサの棺は、棺というか像に近いのですが、このような棺もあるのだなと
驚きました。奇麗でカッコイイです。

ファラオの頭部は、おそらくプトレマイオス12世ということで、綺麗で
凛々しい感じでした。これはクレオパトラ(7世)の父親の像ですね。

あと、アクエンアテンがネフェルティティと共にアテン神を崇拝している
レリーフも奇麗で良かったです。

帆船の模型(写真下中)ですが、大きくて写実的で凄いです。

ミイラの覆い布は、プトレマイオス朝時代のものということで、
色鮮やかで奇麗で圧巻でした。どちらかと言えばローマ時代っぽい感じが
しますかね。

ネコの棺とミイラ(写真下右)は大きくて凄かったですし、可愛かったです。
ネコの形の棺でハヤブサの棺同様、こんな形の棺もあるんだと思いました。

あと、パピルス文書やカノポス容器、棺やミイラが展示されていました。

今回の展覧会は、人々の生活や神官、ファラオ(王様)の像や埋葬に関する
ものが多く見ることができて、とても興味深かったです。
新王国時代の神殿の復元模型、帆船の模型、ネコの棺とミイラ、クフ王の
ものと思われる王の頭部が圧巻で凄かったです。本当に動物の形をした
像に近い棺もあるのだなと驚きました。

最後に、写真上右のフォトスポットもありました。


<余談>
こんな感じでしたが、人がたくさん来ていましたね。当日券を買っていた人も
大変だったようで。僕は日時指定券を持っていましたが、それでも入場に
20分ほどかかりました。この展覧会は、かなり注目されていますね。
write:2025/01/26 rewrite:- update:2025/01/31


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