2025/01/05 伊能図の再生~国宝保存修理事業のあゆみ~
伊能図は、昭和24(1949)年4月13日付けで重要美術品に認定され、現在は
国宝、重要文化財に指定されています。そして、昭和27(1952)年2月に修理が
行われました。

元の形式である軸首を新調し新たに収納箱も作成しました。あと、中図の
中央には裏打紙が施されていることが判明しました。

伊能図の調査では、資料の成分を解析し、肉眼ではとらえにくい作図情報を
高精度デジタルカメラで撮影、分析し詳細な資料データを作成しました。
あと、表面の一部を削った跡 があり、誤字を修正しています。

材料の成分は、裏打紙は美濃紙、江戸時代は楮紙(こうぞし)、近代は
木材パルプが使用されています。

伊能図は、全体的な復元はせず、本体や地図情報を損なわない形で修復を
してきました。

伊能図は、明治新政府に渡りますが、皇居が焼失したり、関東大震災で
焼失したりしています。

あと、伊能図や伊能図の修復に使う器具やこのようにして修復されたことが
書かれていました。

今回見ていて、伊能図はこのようにして修復されたのだなと思いましたし、
そして、肉眼ではとらえにくい作図情報を高精度デジタルカメラで撮影、
分析し詳細な資料データを作成していたというのも驚きました。
なんか東海大学が所有している古代エジプトのヒヒの像みたいだなと思ったり
しました。伊能図の修復について色々知ったのは良かったです。


伊能忠敬記念館
こちら

伊能忠敬記念館 常設展示の解説
こちら
write:2025/07/19 rewrite:- update:2025/09/28


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