2024/04/07 テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本
●序章 テルマエ/古代都市ローマと公共浴場●
テルマエとは、「熱い」という意味のギリシャ語「テルモス」に由来で、
最初のテルマエは、初代皇帝アウグストゥスの右腕のアグリッパによって
BC25年に建設ネロ、ティトゥス、トラヤヌスが大きなテルマエを建設し、
今でも遺構が残っているのは、カラカラ浴場とディオクレティアヌス浴場
であることが書かれていました。

アグリッパ像は、気難しそうな雰囲気ですが、綺麗です。
カラカラ帝胸像は、これは本で見たことありますね。怖い顔も含めて。

●第1章 古代ローマ都市のくらし●
悲劇の仮面を表した軒瓦は、いかにも古代ローマといった感じですね。
2つの仮面を表した浮彫は、表情が凄いですね。左の仮面はヒカキンさんに
似ているかも。炭化したパンは、黒いですね。いかにもポンペイの遺跡で
見つかりそうな感じというか。あと、秤や貨幣が展示されていました。

剣闘士の兜は、硬そうで立派な感じです。生で見たの初めてです。
剣闘士小像は、小さくてシンプルですが、強そうです。
杯や鉢は、色が奇麗でした。絵は、ローマのフレスコ画みたいで、まさに
ローマといった感じです。アプリア赤像式鐘形クラテルは、黒地で茶色の
部分が大きいですね。緑釉把手付碗は、小さいが奇麗です。

動物型リュトンは、カタツムリみたいとか思ったり。ヒョウに乗る幼児は、
シンプルですね。ワイン輸送用アンフォラは、これはテレビで見たこと
ありますね。モルタリウムは、食物をするためや混ぜ合わせるためによく
使われたと書いてありました。

●第2章 古代ローマの浴場●
テルマエは、運動施設にもなっていて運動競技も催されていたということが
書かれていました。

瓶は、小さくて奇麗でした。アポロ・ピュティウス坐像は、顔と腕が白で
胸や腹が薄い茶色でした。アポロ・ピュティウス(大蛇のピュトゥン殺しの
アポロ)ということで、堂々としている感じがします。あと、薬箱や医療器具
も展示されていました。アポロとニンフへの奉納浮彫は、白くて官能的でした。

女性頭部や女性裸体像断片は、小さくて官能的でした。エトルリア製の鏡は、
いかにも昔の鏡かなという思いです。着衣女性像は、奇麗でした。

金製品は、小さいですが、輝いていて奇麗でした。水道のパルプや
ライオン頭部形の吐水口があり、こんなのが残っているんだと思いました。
特に、ライオン頭部形の吐水口は、古代ローマだったらこのような物を
作ってそうだなと思ったり。

カラカラ浴場 復原縮小模型は、東京造形大学デザイン学科・室内建築専攻
上田ゼミの学生によって造られた縮尺1:250の模型ということですが、
これは細かく造られていて凄いです。そして、カラカラ浴場は、思っていた
より大きいのだなと思いました。カラカラ浴場は、前から名前は聞いていた
ので、今回の展覧会でやはり出てきたかと思いました。

●第3章 テルマエと美術●
解説では、「ファルネーゼのヘラクレス」について書かれていました。
1546年にカラカラ浴場から出土した高さが3.17メートルある彫像で、
ローマの名門貴族ファルネーゼ家(教皇パウルス3世などを輩出)の
コレクションとなりました。その後1787年に、他のファルネーゼコレクション
と共にナポリに移動され、現在もナポリの考古博物館に収蔵されています。

恥じらいのヴィーナスは、白くて奇麗なのですが、全裸で表現されているので
官能的です。ヘラクレス小像は、ブロンズで奇麗でした。

海から上がるヴィーナスは、白くて奇麗でした。ヴィーナスは、古代ローマの
絵といった感じで凄いです。牧神頭部は、牧神パンを表しており、なんか
不思議な感じがしました。

●第4章 日本の入浴文化●
銭湯手引草、都名所図会は、こんな本があるんだと思ったりしました。
武田信玄像は、解説で信玄の隠し湯について書かれていましたね。
あと、豊臣秀吉も温泉を利用したことが書かれていました。

浮世風呂は、式亭三馬が書いた滑稽本ですが、名前は聞いたことあるぐらい
ですかね。

湯屋模型は、まさに当時の銭湯といった感じでなかなか見ごたえがあります。
「中将湯温泉」看板は、いかにも明治といった感じです。

明神湯は、昭和23(1948)年に創業した銭湯ということで。あと、それと
昔の暖簾やケロリンの桶、ポスターなどが展示されていましたが、
かつての昭和の雰囲気が漂っているものだなと思いました。

●総括●
今回は、古代ローマと日本の入浴施設がテーマの展覧会ということで、
古代ローマの入浴施設でもあり、運動施設でもありというのは本で読んで
分かってはいましたが、こうして色々な展示物を見ていると「テルマエ」も
興味深いものだと思いました。特にカラカラ浴場の復原縮小模型と
ファルネーゼのヘラクレス、恥じらいのヴィーナスが興味深かったです。

そして、日本の入浴施設も展示されていて、古代ローマとの違いを比較
してみるのも面白いと思いました。

古代ローマや「テルマエ」、日本の入浴施設に興味がある方は、
是非見に行かれることをお勧めします。
write:2024/04/20 rewrite:- update:2024/09/04


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