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令和２（2020）年大相撲９月場所・総評
●幕内● 今場所は休場者が多かったですね。幕内で11人、十両で２人と関取で13人になりました。これには少々残念でした。そして、今場所も誰が優勝してもおかしくない場所を象徴する場所になったかと思います。中日で首位となる２敗力士が９人となり、12日目には３人になるのですが、これを制して優勝したのは関脇の正代でした。これで本当に良かったと思います。役力士が優勝しましたし、翔猿が106年振りの新入幕優勝となったら珍しかったのですが、かと言って今年だけで平幕優勝３回となると問題だと思います。そして、正代も今年の１月場所、７月場所と優勝争いをしましたが、逃してしまうということもあったので、今場所は優勝できて本当に良かったと思います。急に出てきたなという思いですが、大関昇進も果たせそうですね。そして、今場所の優勝争いを盛り上げたのが新入幕で14枚目の翔猿でした。正直言って翔猿がここまでやれるとは思いもしませんでした。貴景勝戦や正代戦も真っ向勝負で挑んでいたのが好印象でした。そして負けたとはいえよく攻めていましたね。上位の厳しさを味わった場所になったと思いますが、 12勝は見事です。大関の貴景勝は、優勝争いをしましたが、正代に負けたことで一歩後退となりましたね。しかし、強い貴景勝が戻ってきてくれて嬉しい限りです。大関の朝乃山は、３連敗した時はどうなるかと思いましたが、その後の不戦勝２回を含む10連勝は凄かったです。今場所は残念な結果になりましたが、また強い朝乃山を来場所から見せてもらいたいものです。関脇は、御嶽海は、８勝と正直物足りないですね。これで大関取りも振り出しですかね。大栄翔は、５勝と大負けしましたね。筆頭の照ノ富士は、中盤まで調子良かっただけに終盤での休場は残念です。８勝したから良いか。そして、筆頭の隆の勝は、本当に力を付けたなという印象です。朝乃山と照ノ富士を撃破しての10勝は見事です。８枚目の若隆景、９枚目の阿武咲は優勝争いをしましたね。そして10勝。６枚目の高安、12枚目の琴勝峰は10勝と見事でした。５枚目の霧馬山も休場もありましたが、９勝は立派だと思います。新入幕の16枚目の豊昇龍は、８勝とこんなものかなと。ですが、いつかどこかで大勝ちするような気がします。来場所ですが、正代が大関に昇進。関脇に御嶽海、隆の勝。小結に照ノ富士、高安。大栄翔、隠岐の海、遠藤が平幕に陥落。天空海が新入幕、琴勇輝、琴ノ若、千代翔馬、千代の国が再入幕、琴奨菊、石浦、阿炎、旭大星、松鳳山が十両に陥落と予想します。 ●十両● 今場所は、11枚目の千代の国の独走で優勝しました。本来はこんな所で取る力士ではないので、もっと上がっていってもらいたいですね。それでも14勝は凄いです。２枚目の琴勇輝は８勝、２枚目の琴ノ若は９勝とまずまずですかね。今度は幕内に定着してもらいたいものです。６枚目の天空海は10勝、10枚目の明瀬山、 10枚目の翠富士は11勝と健闘しましたね。明瀬山がここまでやるとは思いませんでした。新十両ですが、13枚目の錦富士は、前半は調子良かっただけに終盤の５連敗は残念でした。そして、13枚目の王輝ですが、本当に残念無念です。 15戦全敗です。これは、2005年11月場所の燁司以来約15年振りですね。 15日間解禁での15戦全敗は2000年7月場所の星誕期以来で、新十両では史上初となりますね。（ちなみに燁司は、千秋楽での引退による不戦敗でした）王輝は、こんなものでは終わらないと思いますし、また十両に戻ってくれると思います。なので、今度昇進した時は勝っていってもらいたいものです。来場所ですが、貴源治、常幸龍、納谷、宇良が十両に昇進。木崎海（引退）、大翔鵬、王輝、北磻磨が幕下に陥落すると予想します。新型コロナウイルスの感染によって休場となった玉ノ井部屋の力士は据え置きになると予想します。 ●幕下● 42枚目の寺沢が優勝しました。序ノ口、三段目と続いて幕下でも優勝ですね。来場所以降が注目ですかね。２枚目の千代の海が４勝、４枚目の納谷が５勝、５枚目の宇良が６勝とこのあたりの十両昇進争いはどうなのだろう？この中の誰か１人が上がれないと思いますが、どうなるのか正直微妙ですね。５枚目の琴太豪はこの地位でそこそこ勝てるのだからそろそろ十両昇進を決めてもらいたいものですね。８枚目の矢後も６勝と今場所は十両復帰への布石になりますかね。 ●引退● 元十両の木崎海が引退しました。怪我による、慢性的な首の痛みでさらに手まで痛みが出ているとのことですが、これからという時に引退となってしまったのは本当に残念です。今までお疲れ様でした。
write：2020/09/28	rewrite：－	update：2020/11/19

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