11.マヤ文明で最強の「蛇王朝」、「カーヌル王朝」
古代都市ホルムルの遺跡は、グアテマラ北部の密林の奥にある。
ホルムルはマヤ古典期(西暦250~900年)に栄えた都市だ。
現在の中米およびメキシコ南部に当たる地域にマヤ文明が開花した
この時代は、政治的には複数の都市国家が覇権を争って絶え間なく
衝突を繰り返した激動期でもあった。この間に、短期間とはいえ、
一つの都市国家が圧倒的優位に立ち、「帝国」と呼べるほどの
存在となった。

帝国に君臨したのは、蛇の頭の紋章文字を使っていたの王たちだ。
蛇を意味するマヤ語から、「カーヌル王朝」とも呼ばれる。
わずか20~30年前までは存在さえ知られていなかった王朝だが、
ホルムルをはじめとする遺跡から発見された数々の証拠を基に、
今、その物語が紡ぎ出されようとして「蛇王朝」いる。

蛇王朝の存在が最初に明らかになったのは、ティカル遺跡だった。
ティカルは蛇王朝にとって宿敵の都市国家であると同時に、
帝国の建設に向けて第一歩を踏み出した土地でもある。ティカルは数世紀に
わたりマヤ低地の覇権を握っていて、その遺跡は1950年代以降、マヤ研究者の
関心を独占してきた。領土は広大で、最盛期の人口は6万人近かった。


「蛇王朝」、「カーヌル王朝」ですか。確かに僕も知らなかったですし、
「古代マヤ王歴代誌」にも載っていないですね。こうしてティカルと
深い関係があると分かったのは本当に大きな一歩ですね。
これからもさらなる研究が進んで「蛇王朝」の実態をつかんでもらいたいと
思います。
write:2016/11/18 rewrite:- update:2017/01/03


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