137.新入幕・若碇が「藤ノ川」に改名
日本相撲協会は6月30日、大相撲名古屋場所の新番付を発表した。
新入幕の若碇は藤ノ川(伊勢ノ海)に改名した。

部屋の公式SNSによると、藤ノ川は部屋の幕内力士としては6代目。
藤ノ川のしこ名が復活するのは38年ぶり、初代から数えて148年間の歴史を
つないでいるという。

初代・藤ノ川は明治2年(1869年)初土俵とされる藤ノ川忠之助。引退後に
8代目・伊勢ノ海襲名した。

3代目は昭和11年(1936年)初土俵の元前頭筆頭・藤ノ川秀剛。引退後は
10代目・伊勢ノ海を襲名し、横綱・柏戸を育てた。

4代目は昭和36年(1961年)初土俵の元関脇・藤ノ川豪人。牛若丸といわれ、
三賞7回を誇る技能力士で、引退後は11代目・伊勢ノ海を襲名。

5代目は6月6日に亡くなった元前頭3枚目・服部改め藤ノ川祐児。
学生横綱2度、アマチュア横綱2度など17冠を獲得し、入門。将来を期待
されたが、腰痛のため1987年名古屋場所後に26歳で現役引退した。
引退後にスポーツキャスターとしても活躍していた。

4代目を名乗り、俊敏な動きで「今牛若丸」と称された先代・伊勢ノ海親方
(78、元関脇)が「俺が生きている間に、藤ノ川をつけてもらえたら
うれしい」と願い、若碇からの改名の機運が高まった。過去の取組映像を
参考にしている176センチ、117キロの6代目は「同じ小兵力士として、
思い切りの良さを見習いたい」と尊敬の念を込めた。

6代目の父は部屋付きの甲山親方(元幕内・大碇)で、史上11組目の親子幕内
も実現。記者会見を見守った父は「ありがたいを超えている。将来的には
三役を目指してほしい」とエールを送った。

番付表の一番上の段にしこ名が載っているのを見て、「子供の頃から一番上の
段の番付に憧れていて、まさか自分が載るなんて思っていなかった」と
嬉しそうに話した。

藤ノ川のしこ名を受け継いだことについては、「自分で6代目だが、先代が
代々幕内で活躍されていた伝統ある名前なので、受け継ぐことができて嬉しい」
と気を引き締めた。

憧れた幕内土俵へ向けて20歳の藤ノ川は「お客さんを魅了できるような、
思い切りのいい相撲を取りたい。目標は勝ち越し」と気合を入れ直した。


若碇改め6代目藤ノ川ですが、前から注目はしていましたが、ついにここまで
来たかという思いです。「藤ノ川」という伝統あるしこ名を継ぐとは思い
ませんでしたが、そこは伊勢ノ海部屋らしいなという思いです。
代々のしこ名に恥じぬよう、幕内の常連、ひいては三役を目指してもらいたい
ものです。今後の活躍に期待しております。
write:2025/07/03 rewrite:- update:2025/07/07


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