令和4(2022)年大相撲11月場所・総評
●幕内●
今場所は、28年ぶりの巴戦となり、大関の貴景勝、筆頭の高安、9枚目の阿炎
が優勝を争い、阿炎が制覇しました。しかし、阿炎が優勝するとは思いません
でした。やりましたね。なんか巴戦はある種の心理戦を見ているようでした。
貴景勝も最後までよく頑張ったと思います。しかし、高安ですが、何度も
優勝争いに絡んで1度も優勝できないのは、正直言って不憫です。
ここ一番での緊張を克服できれば優勝も望めると思うのですが。
また頑張ってもらいたいです。そして、今年は6場所すべて違う優勝者と
なりました。これは1972年、1991年以来31年ぶり3度目となりました。

大関の正代については、来場所は関脇に陥落ですが、ついにその時が来たかと。
来場所10勝を目指してもらいたいものです。

関脇の豊昇龍、13枚目の王鵬も優勝争いをしましたね。終盤崩れたのは残念
ですが、それによって来場所への課題も見えたのではないでしょうかね。
豊昇龍は、大関への布石にしてもらいたいです。5枚目の錦富士は、
終盤崩れましたが、この地位で9勝は見事です。来場所は、上位総当たり
ですね。そして、16枚目の照強ですが、31年ぶりの幕内での15戦全敗となって
しまいました。怪我で思うように勝てなかったのですね。でも27歳とまだまだ
若いので、また怪我を治して巻き返してもらいたいと思います。

あと、豊昇龍が翠富士に河津掛けで勝ちましたね。河津掛けは幕内では
10年ぶりで、2012年3月場所で隆の山が勢に決めて以来ということで。
河津掛けと言えば、1996年1月場所の優勝決定戦で貴ノ波が貴乃花に決めた
のが印象深いです。
(2024.01.29 追加)

新入幕の15枚目の熱海富士は、4勝と跳ね返されてしまいましたね。
また巻き返してくれると思いますので、今後に期待したいと思います。

●十両●
今場所は、最初は3枚目の剣翔と5枚目の天空海が優勝を争っていましたが、
後半は6枚目の北青鵬と12枚目の欧勝馬の争いになり、最終的には欧勝馬と
9枚目の大奄美の優勝決定戦になり、欧勝馬が優勝しました。欧勝馬と
北青鵬といった期待の力士とベテランとの優勝争いでしたね。
11枚目の炎鵬も10勝をしました。

新十両の13枚目の狼雅は9勝と勝ち越し、14枚目の對馬洋は7勝と負け越し
でしたが、来場所も残留できそうですね。

●幕下●
23枚目の玉正鳳が優勝しました。確か元春日山部屋、元中川部屋の力士
ですよね。朝乃山を倒しての優勝は見事でした。来場所は十両を狙えそう
ですかね。あと、筆頭の湘南乃海、4枚目の朝乃山、5枚目の白鷹山が
十両に上がれそうですかね。また活躍に期待しています。

6枚目の栃神山、8枚目の石崎、8枚目の友風が来場所は十両を狙えそう
ですかね。また期待しています。あと、13枚目の川副は5勝、33枚目の向中野
は6勝とこちらも注目ですかね。32枚目の琴太豪は5勝、37枚目の琴手計は
5勝、59枚目の夢道鵬は5勝とこちらも良い感じですかね。

●三段目●
28枚目の日翔志が優勝しました。日翔志は注目ですかね。あと、2人とも
日翔志に敗れた18枚目の風賢央は6勝、43枚目の高橋は6勝とこの3人は
注目で、来場所は幕下ですかね。幕下での活躍に期待しています。
29枚目の王鵬の兄の納谷は4勝と良い感じですね。21枚目の琴挙龍は3勝、
残念です。

富山県出身力士は、14枚目の富豊は4勝と来場所の幕下はどうだろう??
40枚目の常川、62枚目の飛騨野、63枚目の坂林、85枚目の千代烈士はみんな
3勝と負け越し、残念です。

●引退●
元小結の千代大龍、元幕内の豊山が引退しました。2人とも幕内上位で
取って欲しいと思っていただけに残念です。特に豊山は、朝乃山が来場所
十両に復帰すると思いますので、また2人の対戦が楽しみだっただけに
本当に残念です。今までお疲れ様でした。
write:2022/11/28 rewrite:2024/01/29 update:2024/04/09


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