2023/07/23 神秘のミステリー!文明の謎に迫る 古代エジプトの教科書
 
最初に古代エジプトの年表、地図、主なファラオが載っていました。
時代区分は、紀元前3世紀の神官マネトーによって書かれた「エジプト誌」
によるものですが、原本が残っておらず、引用した本がいくつか見つかった
と書かれていました。

主なファラオでは、メネスとナルメルは同一人物で第0王朝最後の王とも
言われています。ジェドエフラー王は、アブ・ロアシュにピラミッドを建設
したこと、メンチュヘテプ(2世)は、治世39年頃にエジプトの再統一を果たし、
デイル・エル・バハリにある葬祭殿には「メネス(ナルメル)と並ぶ偉大な王」
と書かれ、戦没した兵士を埋葬した「戦没者共同墓地」が作られたこと、
ハトシェプストは、王として伝統的な衣装に身を包んだ女性は2人目で、
治世22年に亡くなって、糖尿病を患っていたこと、トトメス3世は、20年の
間に17回遠征をしたこと、ラメセス2世は、60年10ヶ月の治世と書かれて
いました。

あと、表記については、「ラムセス2世」と書かれることがありますが、
現在は「ラメセス2世」、「ネフェルティティ」は、「ネフェルトイティ」と
呼んでいることが書かれていました。僕は、「ラメセス2世」と呼んでますね。
今でも「ネフェルティティ」と呼んでいますが、「ネフェルトイティ」と
呼ばれているのですね。となるとラメセス2世王妃の「ネフェルタリ」は、
「ネフェルトイリ」になるのですかね。

「エジプト誌」の展示がありましたが、それは、1798年のナポレオンの
エジプト遠征の時ですが、150名を超える学術調査団も連れて行き、
当時は未知の領域だったエジプトの調査、研究を行わせ、その時の記録を
まとめたのが「エジプト誌」で、ロゼッタ・ストーンの発見も書かれています。

あと、王家の谷、少年王ツタンカーメンのパネルがあり、内容は最新の研究が
反映されていますね。それから、ハワード・カーター物語、
ツタンカーメン王墓、副葬品コレクションのパネルがあり、番人の像、
マネキン、黄金の玉座、黄金のマスクについて書かれていました。

ピラミッドについては、メロエのピラミッドについて書かれ、エジプトでの
最後のピラミッド造営から800年以上経過した後にメロエでピラミッドが
造営されたことが書かれていました。写真で見たことありますが、エジプトの
ものより細長いピラミッドですよね。あと、ピラミッドの造営方法、
ギザの三大ピラミッド、大ピラミッド内部、ピラミッド・タウンについての
パネルもありました。

それから、東海大学の古代エジプト及び中近東コレクションが展示されており、
東海大学名誉教授の鈴木八司さんが収集したものですが、鈴木八司さんが
収集した東海大学のコレクションと言えば、2015年頃の展覧会の
古代エジプト ファラオと民の歴史」で展示されていましたし、
7月8日に放送されていた「世界ふしぎ発見!」の世界遺産の特集の時にも
鈴木八司さんの名前は出てきてましたね。

タイルは、青くてなんか錆びてるような色をしていますね。指輪と護符は
小さかったです。ファイアンスについては、製造が、後2世紀頃に廃れ、
製法が伝わっていないのですが、2017年末に古代に近いものを再現するのに
成功したと書かれていました。彩文両耳付壺は、シンプルですが、薄く絵が
描かれていますね。彩文両耳付丸壺は、ナスカの地上絵にありそうな
円の模様が不思議でした。パレットは、何も書かれていなくてシンプルでした。
ファイアンス再現品は、青くて奇麗でした。

レクミラの墓の壁画ですが、立体的で奇麗でした。

古代エジプトの神々のパネルがあり、1500柱の神々がいることが書かれて
いました。あと、習合、創世神話のパネルがあり、神々の説明が書いて
ありました。ラーは、多くの神と習合したと書いてありました。

死生観のパネルでは、葬送文書としてピラミッドテキストがあり、
次にコフィンテキスト、そして死者の書に変っていったことが書かれて
いました。死者の書ですが、古代エジプトでは、「日の下(日中)に現れる
ための書」と呼ばれていたと書かれていました。ピラミッドテキストと言えば、
第5王朝最後の王のウナス王のピラミッドテキストが思い出されます。

エジプト学の誕生というパネルがあり、ナポレオンから始まったと書かれて
いました。ヒエログリフ解読については、トーマス・ヤングとシャンポリオン
が解読したことが書かれていました。トーマス・ヤングは、良い線まで
いったのですが、完全に解読できなくて、シャンポリオンが最終的に解読に
成功したのですね。解読の鍵となった「ロゼッタ・ストーン」は、
プトレマイオス5世の時代に起きたエジプト南部の大反乱について書かれ、
王権の力が衰退していく様子が分かると書かれていました。

あと、トレジャーハントの時代ということで、イタリアの
ジョバンニ・ベルツォーニについて書かれていたり、
オーギュスト・マリエットは、エジプト学の父と呼ばれ、博物館
(カイロのエジプト考古学博物館)を設立したと書かれていました。

ピラミッドの最新研究として、巨大空間の発見のことが書かれていました。

あと、ピラミッド登頂が体験できるゲームもあり、さわれるコーナーとして、
古代エジプトの物のレプリカが触れるコーナーがあり、中には、
「ナルメル・パレット」のレプリカもありました。それから、本が展示されて
おり、見たことある本や持っている本もいくつかありました。
あと、河江肖剰(かわえ・ゆきのり)さんの写真や7つ道具の展示もあり、
「未来の考古学者へ」という河江さんから子供たちへのメッセージも
載っていました。クイズラリーもあり、これは展覧会をじっくり見れば、
解けると思いますし、分からなければもう一度展覧会を見直せば解けるクイズ
だと思います。

今回の展覧会ですが、古代エジプトをあまり知らない方向けといった感じで
古代エジプトの基礎知識というか入門編のような内容だったと思います。
古代エジプトに詳しい方だったら大体は分かる内容かなといった感じですが、
それでも分からなかったこととかもあって勉強になりました。主なファラオ
についてやロゼッタ・ストーンの内容は勉強になりました。あと、東海大学の
コレクションもなかなか良かったです。古代エジプトをあまり知らない方から
詳しい方まで楽しめる内容だと思います。

古代エジプト検定試験
こちら
write:2023/07/26 rewrite:- update:2023/08/19


Back

Archive