Mirlard!(ミルラード!)
  BACK HOME INTRODUCTION CHARACTERS STORY MAP SETTINGS etc.
STORY

 

第4話 18番街の決闘
ザルツビーグ王国。ここは、ミルラード王国から南西にある遠い国で
ミルラードから船で半年ほどかかる距離がある。レオンはそこで生まれ、
6歳までそこで育った。そして、レオンは4歳で剣術の勉強を始め、
見る見るうちに上達していった。それから2年後、今から6年前になるが、
剣術の勉強が楽しいと思い始めた頃にそれは起こった。
レオンは剣闘士の試合を見に行くために船に乗って出発する所だったが、
奴隷船の「剣闘士の試合会場行き」の表示に騙されて奴隷船に
乗ってしまったのだった。

レオンが奴隷船内の部屋に入っていった時、部屋に鍵をかけられてしまった。
それから船は出発したのだが、その変な様子に気づいたレオンは、
「おいこら、開けろ!!」と叫びながら鍵のかかったドアをぶち破ろうと
して、船内にものすごく大きな音が響き渡った。しばらくして、
その音に耐えきれなくなった船員がドアの鍵を開け、
「うるせえ!!静かにしろ!!」
と叫んだが、その時、レオンの飛び蹴りが船員の顔面に入り気絶した。
レオンはそのことを気にすることもなく、甲板の上へ駆け上がっていった。
「おいこら!!これはどういうことだ!!剣闘士の試合会場に
行くんじゃなかったのか!!」
その時、奴隷船の船長がやってきて、
「へっへっへっ。残念だったな。この船は奴隷船だ。これからミルラードって
遠い国へ行ってお前は売られていくんだよ。」
「何だと…。奴隷船だったのか…。騙された…。このまま売られてたまるかよ!!」
それからレオンは剣を振るって船内を暴れ回り、船員たちをなぎ倒していった。
しばらくして、剣の達人の船員が現れてレオンと対決したが、船員と
レオンの力は互角だった。子ども一人倒せないその船員は少々荒っぽく
力まかせに剣を振るっていた。レオンはそれに押され気味だったが、
なんとか抑えられていた。その荒々しい剣を抑えるのに必死だった。
そこで、船長がしびれ薬が塗られた針の入った吹き矢を持って
レオンに向けて発射した。矢はレオンの背中に刺さり、
レオンは剣を抑えることもできず、体が動かなくなり、
そのまま倒れてしまった。
そして船長が近づき、
「このガキが…ずいぶん手間取らせやがって…。」
そう言いながら、レオンの体と足を鎖で縛り、船内の部屋に放り込み、
ドアに鍵をかけてしまった。その後、手と足に手錠をかけられ、
鎖で繋がれることになったのだが、その状態で半年間、船内で
過ごすことになってしまった。

それから、半年後、ミルラード王国の首都グリュックへ着き、そこで密かに
奴隷売買が行われ、レオンも売り出されることになった。その時、レオンは
また暴れ出さないように体を鎖で縛られたまま売り出されることに
なった。しばらくして、そこを通りかかったのは、商人の
ジェームズだった。そんなレオンの姿を見て、
「おや、この子は?」
「これはこれはお目が高い。こいつは剣の達人でな、うちの荒くれ者たちを
船内で何人か倒していった子だよ。それでまた暴れ出さないように
こうして縛ってあるんだ。」
「そうだったのか…よし、この子を買っていこう。」
「へい、毎度あり!!」
そして、ジェームズは2000万ウェルスの大金を払ってレオンを買っていった。
そして、奴隷売買の船員たちが見えなくなった所で、ジェームズはレオンの
鎖をほどいた。そして、ジェームズはレオンに話しかける。
「大丈夫かい。本当にひどいことをする連中だねぇ…。」
「ああ、ありがと。あなたは…。」
「私はこの町の小さな酒屋をやっているジェームズだ。今日からは私の家に
住むといい。よろしく頼むよ。」
「ああ、俺は本当に売られてしまったんだな…。うん、分かった。ありがと。
俺もここまで来てしまったら頼れる人がいないからな…。」
「ところで君、名前は?」
「レオン。レオン=ミハイロゴスだ。」
「何処から来たんだ?」
「ザルツビーグだよ。ここからずいぶんと遠い所だったよ。」
「そうか、本当に遠い国から来たのだな。今日は疲れたろう。
うちでゆっくり休みなさい。」
そう言ってレオンを自分の家へ連れて帰ってきた。

ジェームズのお店はそこそこの大きさ(といってもそんなに大きくないが)
の酒屋で、お酒を販売しつつ、質屋のように物品を質草として担保とし、
その質草に相当する金額の金銭を高利で貸与したりしていた。また、両替商も
やっており、手数料を取ってもうけたりするなど金融業もやっていた。
そのお店でレオンはジェームズの家族同様に暮らし、お店の手伝いや
交替でお店の用心棒をしたりして過ごしていた。また、一緒に働いている
用心棒たちと剣の練習をしたり、ジェームズのはからいで剣術の道場に
通ったりして剣の腕をさらに上げていった。
そうして、さらに2年が過ぎていった。

そんなある朝、レオンはいつものように朝食を取っていたが、
「レオン、飲み物だ」
ジェームズはそう言って、赤紫色の飲み物を渡した。
「何これ?グレープジュース?」
レオンはそう言って口にしたが、何か強烈な味がしたがそれなりに
おいしかった。
「本当に何これ?ワイン??」
「ああ、そうだよ。近くのブドウ農園で採れたブドウを使ってのワインだ。
なかなかおいしいだろう。さあ、もっと飲んだ飲んだ。」
そう言ってジェームズはもっとレオンにワインを勧めた。
「おいおい、子供にワインを飲ませるかなぁ…。」
レオンは苦笑いしながらされにワインを飲んでいった。
それから、1時間程たって、レオンも大分ワインを飲んでフラフラに
なっていた。そして、ベッドで横になっていると、ジェームズの娘の
エレナが手紙を持ってレオンの所に上がってきた。
「レオン、昨日手紙が届いていたけど…。」
中身を見てみると同じ剣術道場の親友のウィルバーからだった。
手紙にはこう書いてあった。

−−25日の11時に剣士のジャグラスと18番街の広場にて決闘を
−−行うのでなにとぞご助成をお願いします。

「え゛え゛っ!!25日って今日じゃん!!何でもっと早く渡して
くれなかったんだよっ!!い、今何時だ??、よりによってこんな時に…。」
そう言って急いで支度をしてフラフラになりながらも18番街の広場に向かって
急いでいった。
「レオン、あんなにフラフラで大丈夫かしら…。」
「たぶん何とかなるだろ…。」

レオンが18番街の広場に着いた時はもうすでに決闘が始まっていた。
少し遅れながらも何とか着いたレオンは、
「ウィルバー、遅くなってすまない!!」
「おお、レオン、来てくれたか!!って、お、おい、大丈夫か??」
フラフラになっているレオンを見て心配そうに見ていた。
「まあ、何とかね。」
それを見ていたジャグラスと従者は、
「おいおい、そんなフラフラになって俺達と闘うのか??笑わせるぜ!!」
そう言ってレオンを笑っていた。
「うるせえっ!!朝からワインを飲まされたんだよ!!それにこのぐらいの
ハンデがあっても充分戦えるぞ!!これが本当の酔剣なんてな…。」
「ほう、ガキがなかなか威勢が良いな!!ええい者ども!!この2人を
たたんじまえ!!」
そうして闘いが始まった。ウィルバーは少し押されながらも互角に
闘っていた。レオンは、さっきまでのフラフラはなくなって勇ましく
闘い、そして、ジャグラスの従者たちを倒していった。
ウィルバーは、ジャグラスに押されてついに尻もちをついてしまった。
「お前ら思ったよりやるじゃねぇか。だが、もうここまでだな。」
ジャグラスはウィルバーに迫っていた。それを見てレオンは、
「待てよ、今度は俺が相手だ!!」
「ほう、このクソガキ!!俺に勝てるとでも思っているのか!!」
「やってみなけりゃ分からないだろ。子供だと思って甘く見るなよ!!」
「言ってくれるじゃないか。くたばれ、ガキどもが!!」
そして、今度はレオンとジャグラスの闘いになった。
レオンとジャグラスは30分程互角に闘っていた。そして、なかなか
決着が付かなかった。

しばらくして、ちょうど18番街をラインハルト家の貴族のベルナルドが
息子のフォルミルスを連れて通りかかっていた。そして、広場での
レオンたちの決闘を見つめていた。ベルナルドは言う。
「あの子はなかなか剣の筋が良いな。あれは鍛えたらもっと強くなるぞ。」
「そうですね。子供なのにあのような屈強な男を相手に全くひけを取らない
ですね。」
フォルミルスも驚いていた。

そして、レオンとジャグラスの決闘はようやく決着がついた。
レオンがジャグラスの一瞬の隙を突いてジャグラスに切りかかった。
そして、ジャグラスは倒れ込んだ。
「へへっ、どんなもんだ。さあ、ウィルバー、やっちまいなよ。」
そして、ウィルバーはジャグラスをボコボコにした。
こうして、レオン、ウィルバーの決闘は終わりを告げた。
「レオン、ありがとうな。本当に助かったよ。」
「いやいや、まあ、無事に終わって良かったよ。それじゃ。」
そうして、レオンは18番街の広場を後にした。

その帰り道、決闘を見ていた貴族のベルナルドはレオンに話しかけた。
「君、先ほどの決闘を見ていたが、なかなか素晴らしかったよ。
本当に剣の筋が良いな。」
「ありがとうございます。」
「君、名前は??どこに住んでいるんだ??」
「レオン。レオン=ミハイロゴスだ。ジェームズさんの酒屋に住んでるよ。
良かったら、そこでお酒でも買っていってよ。」
こうして、レオンはベルナルド、フォルミルスと少し会話をしてから
ジェームズのお店に帰っていった。

それから数日後、お店の手伝いをしていた所、お店にベルナルドがやってきた。
「あれ、あなたは…。」
「やあ、元気にしておるかね。ところで、ジェームズさんはおられるかな。」
そして、お店の奥でベルナルドとジェームズが話をすることになった。」
ベルナルドがジェームズにした話は、レオンをうちで引き取りたいという
話だった。レオンは今から鍛えたら将来立派な剣士になれるという話をした。
それから、ジェームズはレオンはザルツビーグから来て奴隷として売られて
自分の店に来たというレオンの素性に付いて話をした。そして、
「この話はレオンを意志を聞かないと…。」
そう言って、レオンを呼びだし、今回の話を打ち明けた。そこで、
どうするのか、レオンの意志を確認した。そして、レオンは、
「俺としては、より剣の道を究めたいと思っているんだ。なので、
ベルナルドさんのもとで修業をしたいと思う。でも、赤の他人なのに
今までここまで育ててくれたジェームズさんには本当に感謝してるよ。
本当にありがとう。」
「レオン…。」
こうして、レオンは、ベルナルドの従者として仕えることになった。
ベルナルドはジェームズに5000万ウェルスのお金を払って
レオンを引き取った。そして、レオンは、ベルナルドに仕えながら、
ベルナルドの計らいでグリュック王立アカデミーに通って剣の腕を
上げていった。またフォルミルスの剣の相手もして互いに腕を
磨いていった。

2年後のある日、レオンはベルナルドに呼び出された。その席には、
フォルミルスも同席していた。そして、ベルナルドは、
レオンを養子にしたいと切り出した。これにはレオンも驚いたが、
二つ返事で承諾した。そして、家はフォルミルスに継がせるので
フォルミルスに仕えてやって欲しいとも付け加えた。
これはお家騒動にならないようにするためのベルナルドの配慮だった。
「今日からは君もうちの家族であり、貴族の一員だ。君の名前も
レオン=ラインハルトだ。私のことはお父さんと呼んでくれ。」
「はい、こんな俺をここまで引きたててくれてありがとう。
しっかり、フォルミルス兄さんに仕えていくよ。」

こうして、レオンは、ベルナルドの従者からラインハルト家の一員と
なった。そして、ローランの演奏をきっかけにロアたちと出会い、
行動を共にしていくことになりました。
write:2013/12/14 rewrite:− update:2013/12/15