51.ソルトシェイカーの系譜
ここで言う「ソルトシェイカー」というのは大相撲の仕切りの時に
豪快に塩をまく人のことを言います。90年代だと水戸泉、少し前だと北桜、
いまだと旭日松といった感じですが、「ソルトシェイカー」という名前は
平成3年のロンドン公園で水戸泉の豪快に塩まきが話題になって
その時に付けられたニックネームです。今回は、そのような
ソルトシェイカー達について書こうと思います。

●藤田山●
背が低く、はげ上がった頭に申し訳程度のまげといった体格でそれで
塩をまく姿もユーモラスで人気があったようですね。その時の気分で
藤田山の「山」と取ったり付けたりでよく四股名を変えていました。
あまりにもよく四股名を変えたため、師匠から「いい加減にしろ」と
怒られたというエピソードもあります。

●若秩父●
早くから入幕して19歳で小結となりましたが、糖尿病に悩まされ
十両に陥落しましたが、摂生して関脇に復帰をした力士です。
そして、派手に塩をまいて人気がありました。

●凌駕●
出世はスローペースで、約7年かけて十両に昇進していますが、それ以前も
十両に昇進してからも怪我に悩まされた相撲人生だったようです。
幕内には1場所在位しています。

●青葉山●
大きな手にいっぱい塩をつかみ、天井めがけて威勢よくまいていたようで
まさに水戸泉や旭日松もそんな感じですね。新入幕では高見山を破って
10勝をあげて敢闘賞を受賞しています。昭和53年11月場所では、貴ノ花、
三重ノ海、旭國の3大関を撃破して技能賞を受賞、翌場所は小結に
昇進しています。

●水戸泉●
青葉山同様、大きな手にいっぱい塩をつかみ、天井めがけて威勢よくまいて
人気がありました。あの豪快な塩まきは今でも印象に残っています。
平成4年7月場所で平幕優勝しましたが、両ひざの怪我が多く
三役に定着できなかったのが残念です。

●北桜●
初土俵から15年目に入幕という遅咲きの花を咲かせた力士で、派手な塩まきや
気合入れ、軽くガッツポーズなどで闘志を前面に出していたのが印象的でした。
また、ファンサービスが良くてたくさんの観客のサインに応じていたのが
印象的でした。北桜の塩まきも印象深いです。

●将司●
入門から2年足らずで十両に昇進しましたが、その後は一進一退を繰り返し、
新十両から入幕まで17場所を要しています。将司の塩まきはあまり話題には
上がって来ないのですが、やはり将司が豪快に塩をまいた時は歓声が
上がっていたのを覚えています。観客の中には「あの人あんな塩まきする人
だった?」という人も。将司には末永く土俵を務めてもらいたいと
思っていたのですが、八百長疑惑で引退に追い込まれてしまったのは
本当に悲しかったです。

●旭日松●
平成生まれの力士で同期に大道、高安がいます。幕下12枚目で全勝優勝し、
翌平成17年3月場所で十両昇進、平成24年9月場所で入幕しています。
豪快な塩まきは、連敗が続いた場所でなんとか現状を打破するために
やったと聞きます。それが一気に話題になりましたね。これからも
もっと力を付けて幕内定着、上位で活躍してもらいたい力士です。

こんな感じであげていきましたが、本当に個性的な力士がそろったと
思います。引退した力士については本当に記憶に残る力士になったと
思います。そして、現役の旭日松にはもっと存在感のある
「ソルトシェイカー」になってもらいたいと思います。
write:2013/10/22 rewrite:- update:2013/11/10


Back

Archive