令和元(2019)年大相撲9月場所・総評
●幕内●
今場所は、若手の台頭を象徴する場所になったのではないかと思います。
初日に北勝富士が白鵬を倒し、休場に追い込んだことや最終的には御嶽海と
貴景勝の優勝争いになったことなど、それらが如実に示していると思います。

そして、今場所は、優勝争いは大混戦になりました。御嶽海、貴景勝、
隠岐の海、明生、朝乃山、宝富士、剣翔あたりが優勝争いをして、平幕優勝
でもおかしくない場所だったかと思います。そんな大混戦の場所を関脇の
御嶽海が制し、2度目の優勝を飾りました。2桁を目標としていたとのこと
ですが、優勝と頑張りましたね。是非とも今場所こそ大関取りの布石と
してもらいたいものです。関脇に陥落した貴景勝も10勝はおろか優勝争いまで
したのは凄かったです。優勝できなかったのは残念ですが、今度は大関で
そのくらいの成績を残してもらいたいものです。

大関の豪栄道、栃ノ心はカド番でしたが、豪栄道は10勝で乗り越えましたが、
栃ノ心は9敗とまた関脇に陥落ですね。また、頑張ってもらいたいです。
豪栄道も今場所はカド番でしたが、大関になりたてのころと比べるとカド番も
少なくなりましたね。

それから、小結の2人阿炎と遠藤も勝ち越してこの負け越ししやすい地位で
よく頑張ったと思います。阿炎はもちろんですが、遠藤もようやく力を
付けてきて嬉しい限りです。

筆頭の北勝富士ですが、6連敗の後8連勝は凄かったです。よくここまで
立て直したと思います。やはり下位の力士には勝てる感じですかね。
2枚目の朝乃山は、優勝争いから脱落はしたものの上位で10勝は凄いです。
本当に力を付けてきたと思います。8枚目の隠岐の海は最後まで優勝争いに
加わりましたね。千秋楽は貴景勝に負けましたが。10枚目の明生、16枚目の
豊山は10勝と頑張りましたね。また上位を目指していってもらいたいです。

新入幕の14枚目の剣翔ですが、まさか優勝争いまでしてくれるとは思いません
でした。10勝は見事です。

三役と平幕間の昇進についてですが、どうなるのだろう…。関脇あるいは小結
3、4人というのも考えられるし、北勝富士や朝乃山にも昇進してもらいたい
のですが、予想がつかないので、今場所はパスします。
平幕と十両間は、若隆景が新入幕。千代丸、隆の勝、大翔丸が再入幕。
豊ノ島、東龍、栃煌山、貴源治が十両に陥落すると予想します。

●十両●
12枚目の勢と11枚目の琴ノ若が優勝争いをして、勢が優勝しました。
勢は最近は負け越し続きでどうなるかと思ったのですが、また勝ち越して、
そして優勝して良かったと思います。琴ノ若は、終盤4連敗で失速して
しまったのは残念ですが、9勝とこれで関取としてやっていけそうですかね。
再場所は、同部屋の琴手計も昇進しますし、それに負けないよう、さらなる
活躍に期待しています。

2枚目の隆の勝と5枚目の大翔丸が10勝しました。また幕内に上がって、
そこで頑張ってもらいたいものです。13枚目の木崎海が8勝と勝ち越しました。
来場所は兄の美ノ海も昇進すると思いますので、兄弟同時関取になりそう
ですね。

新十両の朝玉勢は負け越し、また力を付けて出直しですかね。
魁勝は、8勝と勝ち越しましたね。

来場所ですが、若元春、天空海、琴手計が昇進に加えて、豊昇龍、明瀬山、
美ノ海がラッキー昇進すると思います。琴手計もラッキーと言えばそうですが。
貴ノ富士、嘉風(引退)、千代の海、青狼、彩、朝玉勢が陥落すると
予想します。

●幕下●
3番相撲が終わって、3連勝した力士は、実績のある力士や注目の力士など
そうそうたるメンバーが名前を連ねましたね。最後は、46枚目の千代の国と
27枚目の照ノ富士との対決になって千代の国が優勝しました。2人とも
この地位なら勝てる感じですかね。再場所は大きく上がりそうですね。

筆頭の若元春、2枚目の天空海は6勝で再十両になりますね。
2人とも今度は十両の定着を目指してもらいたいです。
4枚目の琴手計、5枚目の豊昇龍は4勝で勝ち越しました。このあたりが
十両昇進しそうですかね。琴手計と豊昇龍は注目していただけに嬉しいです。
7枚目の千代鳳は5勝と再場所は十両を狙えるところまで上がりますね。

●序ノ口●
27枚目の村田が優勝しました。三段目最下位格付け出しでデビューし、
幕下筆頭まで番付を上げましたが、右膝の怪我だったかと思います。
それで番付を下げて今場所から再出発となりましたが、優勝と幸先は
良い感じですかね。また、番付を戻していってもらいたいと思います。

●引退●
元関脇の嘉風、元幕内の誉富士、大喜鵬が引退しました。
嘉風は、30代になってから三役に上がるなどその頃から力を付けてきましたね。
最後は土俵に上がれないまま引退したのは無念だったと思います。
誉富士は、宝富士に負けじと頑張っていたのが印象的でした。
大喜鵬は、苦労の連続の相撲人生でしたね。今まで山口と本名を名乗って
いましたが、最後の場所で前に名乗っていた四股名に戻したのは、
なんか若孜みたいですね。3力士とも、今までお疲れ様でした。
write:2019/09/23 rewrite:- update:2019/11/02


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