2014/07/19 メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神
 
今回はハトシェプスト女王の遺品を中心に展示されていますが、
ハトシェプスト女王は、新王国時代、第18王朝のファラオ(王)で、
夫トトメス2世の死後、夫と第2王妃との間に生まれた幼いトトメス3世の
代わりに政治を行いました。大きな戦争はなく、国内の政治に力を尽くし、
近隣諸国との交易を盛んに行い、カルナック神殿などの大神殿の修復を
行った女王です。

あと、「女性の統治者は6人で5人は王朝の末期」とありましたが、
第12王朝のネフェルゥソベク(僕はセベクネフェルで覚えてますが)、
第18王朝のハトシェプスト、第19王朝のタウセレト、プトレマイオス朝の
クレオパトラ7世が挙がっておりましたが、あとは第6王朝のニトクリスと
もう1人はだれなのだろうか??第18王朝のネフェルネフェルアテンとか??

会場に入った途端に目玉の遺品が登場しました。ハトシェプスト女王の
頭部の像とハトシェプスト女王のスフィンクスの像でした。
なんか優しく微笑んでいる感じですね。

あと、デイル=アル=バハリにある女王の葬祭殿の模型が綺麗でした。
特にオシリス神となった女王の像が並んでいるのが綺麗でした。
葬祭殿は3段のテラス式で「ジェセル・ジェセルゥ」と呼ばれていて
第11王朝のメンチュヘテプ2世の影響を受けているみたいですね。

それから、トトメス1世とセニセネブのレリーフですが、老いた感じだけど
優しい感じがありました。それと軟膏壺ですが、ヒエログリフがとても
綺麗でした。女王の即位名と誕生名がありましたね。
あと、口開けの儀式用の手斧ですが、「メスケティウ」というのですね。
それから、センエンムゥトの彫像ですが、立派な感じがしました。

ハトホル女神ですが、「ホルスの家」という意味で、音楽や踊り、死と復活の
神で西方は来世にあたるので「西の女主人」と呼ばれていました。
また、ファラオはホルス神の生まれ変わりであり、ハトホルは、
ファラオの母という位置づけになります。ハトホル女神ですが、牛の頭での
表現が多いですね。

あと、「シストラム」という宗教的な楽器で強大な力を持った女神に捧げる
儀式に使われたものが展示されていました。第6王朝のテティ王のものや
第30王朝のネクタネボ1世のものまであって、この時代の物もあるのだなと
驚きました。それから、球技の儀式のレリーフがありましたが、球技といえば
古代マヤのイメージですが、古代エジプトでもやっていたのですね。
あと、ウプウアウト神がジャッカル頭で印象的でしたし、太陽神讃歌を
詠唱するロイの像のヒエログリフが綺麗でした。
それから、コホルという強い日射しから目を守ったり虫よけにもなった
化粧品が印象的でした。昔の人はこのような物をつけていたのだなと。

そして、もう1つの目玉とも言えるのがアメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィ
の棺でした。これはもう絵やヒエログリフがびっしりと書かれていて
とても綺麗でした。これは本当に素晴らしくて見とれてしまいました。

今回はハトシェプスト女王のものをはじめとして女神や王妃に関する物が
たくさん見られて良かったです。どれも綺麗な品々ばかりで
素晴らしかったです。古代エジプト好きな方には是非見て頂きたい
展覧会です。
write:2014/07/22 rewrite:- update:2014/08/28


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