2013/11/16 ツタンカーメンの衣装展
今日は、埼玉県羽生市にある藍染店「武州中島紺屋」にて開催されている
「ツタンカーメンの衣装展」に行ってきました。

今回の展示会ですが、復元されたツタンカーメン王の衣類、衣装が13点
展示されていました。衣類、衣装については、ツタンカーメン王墓で
発見された麻織物の服飾品の多くは長い年月を経て劣化しており、
展示に耐えられる状態ではありませんでした。そこで、1990年に織物技術で
知られているスウェーデンにて衣装を復元するプロジェクトが発足し、
研究によって衣装の多くは麻織物、白を基調とし、赤は茜、青色は藍で
染められていることが解明されましたが、当時ヨーロッパにおいて
藍染を再現する技術がなく、藍染無形文化財技術保持者である日本の
中島安夫が参画することになり、今回衣装が復元、展示されることに
なりました。

今回の展示ですが、小規模なものでしたが、どの衣装も綺麗でした。
決して豪華絢爛ではなく、少々派手な模様といった形かと思います。
復元されたチュニックにはツタンカーメン王のカルトゥーシュが
織られたり刺繍されていたりして本当に王のために作られたものなのだなと
思いました。中にはヒエログリフが織られたものもありましたね。

あと、特に良かったのは、神官としての衣装と王としての衣装でした。
神官としての衣装は、ツタンカーメン王墓にはツタンカーメン王のミイラに
口あけの儀式をしているアイ王(ツタンカーメンの次の王)が
描かれていますがそのアイ王も豹の毛皮をまとっていましたが、
ツタンカーメン王の衣装にも豹の毛皮をまとっていたは印象的でした。
王としての衣装は、シンプルなデザインでありながら、王のしての
威厳のあるものになっていると思います。

今回の展示会ですが、これまでの展示会では、彫像や黄金の調度品などは
展示されてきましたが、衣装はなかなか展示されず、見る機会がなかったので
本当に興味深く見ておりました。5年という年月をかけて研究し、
そして日本の藍染の技術がこうして古代の衣装の復元に一役買ったのは
たいへん素晴らしいことですし、嬉しいことだと思います。

あと、受付の人の話だと、カルトゥーシュに書かれた名前ですが、
神様の名前は真ん中に持ってきてはいけない決まりのようですね。
今までなぜあのような変則的な順番で書かれているのだろうと
思っていたのですが、そういうことだったのですね。

今回の展示会は、興味のある人だけが見に来てくれればよいとのことで、
興味のある方は行ってみるのも良いかと思います。

余談ですが、埼玉県羽生市ですが、のどかで穏やかな感じでした。
関東にいるとは思えない感じの場所でした。
なんか自分の出身地の富山県を思い出しました。
write:2013/11/16 rewrite:2013/11/26 update:2013/11/26


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